こんにちは、「多重債務解決ガイド」のブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
「最初は数万円だけ借りるつもりだったのに、いつの間にか借金が100万円を超えていた」
「毎月きちんと返済しているのに、なぜか借金が減らない」
「気づいたら3社、4社と借入先が増えてしまった」
多重債務に陥る人の多くは、最初から何社もの金融機関から多額のお金を借りようと思っていたわけではありません。
最初は「給料日まで少し足りない」「今月だけカードで払おう」といった小さな借入だったものが、少しずつ膨らんでいくケースが少なくありません。
そして、多重債務に陥ってしまう過程には、いくつか共通するパターンがあります。
この記事では、借金が増えてしまう人に多い7つのパターンを紹介するとともに、多重債務から抜け出すために何をすればよいのかを司法書士の久我山左近が解説します。
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「浪費する人」だけが多重債務になるわけではないのです!


多重債務者とは、一般的には複数の金融機関や貸金業者などから借金をして、返済が困難になっている人を指します。
たとえば、
- 消費者金融A社:50万円
- 消費者金融B社:30万円
- クレジットカードのリボ払い:70万円
- 銀行カードローン:100万円
という状態であれば、借金総額は250万円です。
ただし、重要なのは「何社から借りているか」だけではありません。
2社からの借入でも返済できなくなっていれば深刻ですし、反対に複数のローンがあっても収入に対して十分余裕があれば、直ちに返済不能とは限りません。
見るべきなのは、借金額・毎月の返済額・収入・生活費のバランスです。それでは、借金が増えてしまう人にはどのような傾向があるのでしょうか。
パターン①「今月だけ」と借金を繰り返してしまう
多重債務の入り口として非常に多いのが、「今月だけ少し借りよう」というパターンです。
たとえば給料日前に生活費が3万円足りなくなり、カードローンから3万円を借りたとします。翌月の給料で返済できれば大きな問題にはならないかもしれません。
しかし、翌月には借金の返済が加わります。もともと生活費が不足していたところに返済負担が加わるため、再びお金が足りなくなり、「あと2万円だけ」「ボーナスが入ったらまとめて返そう」と借入を繰り返すようになります。
一時的な借入だったはずが、いつの間にか毎月借りる生活になってしまうわけです。
パターン② 借金を返すために別の会社から借りる
多重債務で特に危険な状態が、いわゆる自転車操業です。
たとえば、
A社への返済3万円
↓
お金がないのでB社から3万円借りる
↓
翌月B社への返済が必要になる
↓
C社から借りて返済する
という状態です。
これでは借金そのものを減らしていることにはなりません。
むしろ利息の負担が加わるため、借入総額が増えていく可能性があります。
「返済日を乗り切れたから大丈夫」と思ってしまいがちですが、借金を借金で返し始めた時点で家計の収支が崩れている可能性が高いと考えた方がよいでしょう。
パターン③ 毎月の返済額だけを見ている
「月々1万円なら払える」「リボ払いなら毎月の負担が少ない」このように考えて借入やカード利用を続けてしまう
ケースもあります。
特に注意したいのがリボ払いです。
リボ払いは毎月の支払額を一定程度に抑えられるため、一見すると家計管理がしやすく感じます。しかし利用残高が増えると、毎月返済していても、その一部が手数料の支払いに充てられます。
その結果、「毎月払っているのに残高がなかなか減らない」という状況になることがあります。
借金を管理するときは毎月の返済額だけでなく、
現在の借金総額はいくらなのか
完済までどのくらいかかるのか
利息や手数料を総額でいくら支払うのか
まで確認することが重要です。
パターン④ 借金の総額を把握していない
借入先が増えると、自分でも借金総額が分からなくなってしまうことがあります。
「A社は40万円くらい」「B社は20万円くらい」「カードのリボ残高はよく分からない」という状態です。
しかし、実際にすべて確認してみると、「思っていたより100万円近く多かった」ということもあり得ます。
借金額を確認するのが怖くなり、明細やアプリを見なくなってしまう人もいます。しかし、借金問題を解決するためには、まず現状を正確に把握する必要があります。
借入先ごとに、残高・金利・毎月の返済額・返済日を書き出してみるだけでも、状況がかなり見えやすくなります。
パターン⑤ クレジットカードを「お金」と同じ感覚で使ってしまう
現金の場合、財布から1万円札がなくなれば「使いすぎた」という感覚があります。
ところがクレジットカードやスマートフォン決済では、その感覚が薄くなりやすいという特徴があります。
特に、
- クレジットカード
- リボ払い
- キャッシング
- 後払いサービス
- カードローン
などを複数利用すると、実際の収入以上のお金を使える状態になります。
しかし、カードで10万円の買い物をしても、支払い義務がなくなるわけではありません。
「カードの利用可能額=自分が使えるお金」ではありません。カードや後払いサービスを利用するときこそ、銀行口座から現金で支払った場合と同じ感覚で家計を管理することが重要です。
パターン⑥ ボーナスや将来の収入をあてにする
「夏のボーナスで返せばいい」「来月は残業代が入る」「給料が上がったら返せる」将来入ってくる予定のお金を前提に借金をしてしまうケースです。
ところが、予定通りの収入が得られるとは限りません。ボーナスが減額されたり、残業が減ったり、急な出費が発生したりすることもあります。その結果、予定していた返済ができず、さらに借金をすることになります。
借金を考える際には、将来増えるかもしれない収入ではなく、現在の安定した収入を基準に考えることが大切です。
パターン⑦ 誰にも相談せず一人で何とかしようとする
借金が増えてしまった人ほど、「家族に知られたくない」「恥ずかしくて相談できない」「もう少し自分で頑張れば返せる」と考えてしまうことがあります。その結果、問題を抱え込んでいる間に借金が増えてしまいます。
特に危険なのは、返済が苦しくなっているにもかかわらず、新しい借入先を探し続けることです。
借金問題は、早い段階ほど選択肢が多くなります。
家計の見直しだけで解決できる場合もあれば、返済が難しい場合には任意整理・個人再生・自己破産などの債務整理を検討することもできます。
多重債務の危険信号をチェックしてみよう
「自分はまだ大丈夫」と思っている人でも、次のような状態になっていたら注意が必要です。
☑ 給料が入るとすぐ借金返済でなくなる
☑ 返済すると生活費が足りなくなる
☑ 借金を返すために別の会社から借りている
☑ リボ払いの残高が毎月増えている
☑ 借金総額を正確に把握していない
☑ 利用限度額まで借りている会社がある
☑ 新しく借りられる金融会社を探している
☑ 支払日が毎月何回もあり管理できない
☑ 家族に借金を隠している
☑ 「来月になれば何とかなる」と毎月考えている
複数当てはまるからといって、直ちに債務整理が必要という意味ではありません。しかし、返済のために新たな借入が必要になっている場合は特に注意が必要です。
借金の金額だけではなく、「自分の収入だけで元金を減らしていけているか」を確認しましょう。
多重債務から抜け出すために最初にすること
多重債務を解決するために重要なのは、新しい借入先を探すことではありません。
まず、すべての借金を一覧にします。「借入先」「残高」「金利」「毎月の返済額」「返済日」を書き出し、毎月の手取り収入と生活費を比較します。
たとえば、
手取り25万円
生活費20万円
毎月の借金返済8万円
であれば、毎月3万円不足します。
この状態では、節約などによって収支を改善しない限り、返済を続けるほど別の借金が必要になる可能性があります。
逆に、
手取り25万円
生活費15万円
毎月の返済5万円
であれば、家計を管理しながら返済を続けられる可能性があります。
つまり、借金額だけで判断するのではなく、毎月の収支から返済を継続できるかを考えることが重要なのです。
返済が難しいなら債務整理という方法もある
すでに自力での返済が難しくなっている場合には、債務整理を検討する方法があります。
代表的な方法は、任意整理・個人再生・自己破産の3つです。
任意整理では、債権者と交渉して将来利息のカットや返済条件の変更などを目指します。
個人再生は、裁判所を利用して借金を法律上の基準に従って減額し、原則として再生計画に基づいて返済していく手続きです。
自己破産は、裁判所の免責許可を受けることで、税金など一部を除いた債務について支払義務の免除を受けることを目指す手続きです。
どの方法が適しているかは、借金額だけでは決まりません。収入、財産、住宅ローン、家族構成、借金の原因などによって変わります。そのため、返済が難しくなった段階で司法書士や弁護士などの専門家に相談し、自分の状況に合った解決方法を検討することが大切です。
まとめ|多重債務は「借金額」より借り方に注意しよう
多重債務に陥る人には、いくつか共通するパターンがあります。
特に注意したいのは、
①「今月だけ」と借入を繰り返す
② 借金を返すために借金する
③ 毎月の返済額だけを見る
④ 借金総額を把握していない
⑤ カードを現金のように使う
⑥ 将来の収入をあてにする
⑦ 誰にも相談せず一人で抱え込む
という7つです。
多重債務は、ある日突然発生するものではありません。「少し生活費が足りない」「今月だけ借りよう」という小さな借入から始まり、返済のための借入を繰り返すことで徐々に深刻になっていくケースがあります。
そして最も重要なのは、借金がいくらあるかだけではなく、自分の収入の範囲内で元金を減らしていける状態なのかという点です。毎月返済しているのに借金が増えている、返済すると生活費が足りない、借金を返すために別の会社から借りている――。
このような状態になっているなら、「もう少し頑張って返そう」と考えるだけではなく、一度立ち止まって家計と借金全体を整理してみましょう。借金問題は、早い段階で状況を把握するほど、取れる対策の幅も広がります。
ここまでで、今回のブログ「多重債務者に共通する特徴とは?借金が増えてしまう人の7つのパターンを解説」の解説は以上になります。
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それでは、司法書士の久我山左近でした!












