こんにちは、「多重債務解決ガイド」のブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
「今月のカードローンの返済ができないから、別の消費者金融から借りよう」
「クレジットカードの支払いが足りないので、キャッシングして支払おう」
「給料が入ったら返せるから、とりあえず今月だけ借りれば大丈夫」
このような状態になっていませんか?
借金の返済をするために、別の会社から借金をする状態は「自転車操業」と呼ばれます。
自転車はペダルをこぐのをやめると倒れてしまいます。それと同じように、新たな借入れを続けなければ返済できない状態になっていることから「自転車操業」と表現されます。
最初は「今月だけ」と思っていても、自転車操業を繰り返すうちに借入先が2社、3社、4社と増えて、多重債務に陥るケースは珍しくありません。
この記事では、借金の自転車操業が危険な理由と、自転車操業から抜け出すための具体的な方法について司法書士の久我山左近がわかりやすく解説します。
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借金そのものを解決する方法を考えるタイミングです。


借金の自転車操業とは、簡単にいうと、「借金を返済するために、別の借金をする状態」です。
たとえば、A社のカードローンに50万円の借金があり、今月2万円を返済しなければならないとします。
しかし、給料を生活費に使ってしまい、返済する2万円がありません。
そこでB社から2万円を借りて、A社に返済します。これでA社への返済はできました。
しかし、当然ながらB社には2万円の借金が残ります。翌月にはA社への返済に加えて、B社への返済も必要になります。そこで今度はC社から借りる――。これが借金の自転車操業です。
表面的には毎月きちんと返済しているように見えても、家計全体で見ると借金はほとんど減っていません。
むしろ利息が加わることで、借金総額が増えていくこともあります。
「まだ滞納していないから大丈夫」は危険!
自転車操業をしている人ほど、「返済日は守っている」「一度も滞納していない」「まだカードも使える」という理由から、「自分はまだ大丈夫」と考えてしまうことがあります。しかし、本当に重要なのは「滞納しているか」ではありません。自分の収入だけで毎月の返済ができているかどうかです。
たとえば毎月5万円を返済していて、そのうち3万円を別のカードローンから借りているのであれば、自分のお金から返済できているのは実質2万円です。新しい借入れが止まった瞬間、返済できなくなる可能性があります。
つまり、「借りられているから返済できているだけ」という状態なのです。
これが自転車操業の怖いところです。
なぜ自転車操業から抜け出せなくなるの?
① 利息が増えて元金が減らない
カードローンや消費者金融では、借りた金額に対して利息が発生します。
そのため毎月返済していても、返済額のすべてが元金の返済に充てられるわけではありません。
さらに返済資金を別の会社から借りれば、その借金にも利息が発生します。
つまり、借金を返すために新しい利息を発生させていることになります。これでは、なかなか借金は減りません。
② 借入先が増えていく
最初は1社だった借入れが、A社 → B社 → C社 → D社…… と増えていくのも自転車操業の典型的なパターンです。
借入先が増えるほど毎月の返済日も増え、家計管理が難しくなります。「今日はA社、来週はB社、月末にはC社」という状態になり、給料日のたびに返済のことで頭がいっぱいになってしまいます。
③ 借りられる金額には限界がある
自転車操業を永久に続けることはできません。カードローンやキャッシングには利用限度額があります。
また、貸金業者からの借入れには総量規制があり、原則として年収の3分の1を超える貸付けには制限があります。
今まで借りられていたからといって、これからも借りられるとは限りません。ある日突然、「利用可能額0円」となる可能性もあります。その瞬間、自転車操業は止まります。
そして、複数社への返済を一気に滞納する可能性が出てきます。
自転車操業の危険度をチェック!
次の項目に心当たりがないでしょうか?
- 借金の返済日に別のカードからキャッシングしている
- 給料日前になると必ずカードローンを利用する
- 借入先が3社以上ある
- 借金総額を正確に把握していない
- 利用限度額を「使えるお金」だと感じる
- 毎月返済しているのに残高がほとんど減らない
- クレジットカードのリボ払い残高が増えている
- 返済すると生活費が足りなくなる
- 生活費を補うために再び借りている
- 新しいカードローンを探すことが増えた
複数当てはまる場合は、すでに自転車操業に陥っている可能性があります。
特に、「返済 → 借入れ → 生活費 → 借入れ → 返済」というサイクルになっている場合は、早めに家計と借金を整理する必要があります。
自転車操業から抜け出す5つの方法
① まず借金を全部書き出す
最初にやるべきことは、借金の全体像を把握することです。
「だいたい200万円くらい」ではなく、
- 借入先
- 借入残高
- 金利
- 毎月の返済額
- 返済日
を書き出してみましょう。
クレジットカードについても、キャッシングだけでなくリボ払いの残高を確認します。数字にすると、「思っていたより借金が多かった」というケースも少なくありません。
しかし、現状を正確に把握することが解決への第一歩です。
② 新たな借金を前提に返済計画を立てない
「来月も足りなければ借りればいい」という返済計画では、自転車操業から抜け出せません。
毎月の手取り収入から、家賃・食費・水道光熱費・通信費など、生活に必要なお金を差し引きます。
その残額で借金を返済できるか確認しましょう。
ここで重要なのは、「借りなければ返済できないのであれば、現在の返済計画そのものに無理がある」と認識することです。
③ おまとめローンは慎重に検討する
複数の借金を一本化する「おまとめローン」という方法もあります。
金利が下がれば利息負担が軽くなり、返済日を一本化できるメリットがあります。
ただし、おまとめローンを利用すれば必ず借金問題が解決するわけではありません。返済期間が長くなれば、毎月の返済額が下がっても総返済額が思ったほど減らない場合があります。
さらに、一本化した後に再びカードローンを利用すると、以前より借金が増えてしまうこともあります。
おまとめローンは「借金が消える制度」ではないことを理解して利用する必要があります。
④ 任意整理を検討する
自力返済が難しくなっている場合は、任意整理という方法があります。
任意整理では、債権者と交渉して、今後発生する利息のカットなどを目指し、残った元金を原則3~5年程度で分割返済していきます。
たとえば、「毎月8万円返済しているけれど、そのうちかなりの部分が利息」というケースでは、任意整理によって毎月の返済負担を軽減できる可能性があります。
ただし、借金額や収入によっては、任意整理をしても返済が難しい場合があります。
⑤ 個人再生・自己破産も選択肢
借金額が大きく、任意整理をしても返済できない場合には、個人再生や自己破産を検討します。
個人再生は、裁判所の手続きを利用して借金を大幅に減額し、原則として3年程度で返済していく方法です。
一定の条件を満たせば、住宅ローンを支払いながら自宅を残せる可能性もあります。
一方、自己破産では、裁判所から免責を受けることで、税金など一部の債務を除き、借金の支払義務を免除してもらうことを目指します。
「自己破産だけは避けたい」と考えて新たな借金を繰り返す人もいます。しかし、自転車操業を長く続けるほど借金が増え、結果的に選択肢が少なくなることがあります。だからこそ、早い段階で自分に合った解決方法を検討することが大切です。
自転車操業は「借りられなくなる前」が重要!
借金問題では、「もうどこからも借りられなくなったら相談しよう」と考えてしまいがちです。
しかし、本当はその前に対策を始めることが重要です。
自転車操業を続けている間は、「今月もなんとか払えた」という安心感があります。ところが、その安心は「借金によって作られた一時的な状態」にすぎません。新しい借入れができなくなれば、一気に返済が回らなくなる可能性があります。
借金問題を解決するために必要なのは、さらに借りられる会社を探すことではありません。
「借金をしなくても生活と返済が成り立つ状態に戻すこと」です。
まとめ|借金を借金で返し始めたら解決方法を考えるタイミング
借金の返済を別の借金で行っているのであれば、それは家計からの重要なサインです。
「まだ滞納していないから大丈夫」「あと少し頑張れば何とかなる」と自転車操業を続けていると、借入先と借金総額がさらに増える可能性があります。
まずは借入先、残高、金利、毎月の返済額をすべて確認してみましょう。そのうえで、自分の収入だけで返済できるのかを判断します。自力返済が難しいのであれば、任意整理・個人再生・自己破産などを利用することで生活を立て直せる可能性があります。
借金の返済をするために新しい借金が必要になった時点は、借りる方法を探すタイミングではなく、借金そのものを解決する方法を考えるタイミングです。
自転車操業は、止まるまで続ける必要はありません。
早めに現状を把握し、自分に合った方法で借金問題の解決を目指しましょう。
ここまでで、今回のブログ「借金の返済を借金でしている人へ!多重債務の自転車操業から抜け出す方法」の解説は以上になります。
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それでは、司法書士の久我山左近でした!












