こんにちは、「多重債務解決ガイド」のブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
借金が増えて返済が難しくなったとき、「携帯電話やスマートフォンが使えなくなるのでは?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。今やスマホは、家族や友人との連絡だけでなく、仕事や銀行取引、各種サービスの利用にも欠かせない生活必需品です。
特にスマホ本体を分割払いで購入している場合、次のような疑問を持つ方も少なくありません。
「多重債務になるとスマホの分割払いはどうなるの?」
「債務整理をすると携帯電話を解約されてしまう?」
「ブラックリストに載ってもスマホを使い続ける方法はある?」
結論から申し上げると、多重債務になったからといって、必ずスマホが使えなくなるわけではありません。
ただし、端末代金の分割払いが残っている場合や、通信料金を滞納している場合には注意が必要です。
この記事では、多重債務になった場合のスマホの取り扱い、債務整理による影響、スマホを使い続けるための5つの方法について、初心者の方にもわかりやすく司法書士の久我山左近が解説いたします。
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債務整理の方法によってスマホの取り扱いは異なります。


まず知っておきたいのは、スマホ本体の分割代金と毎月の通信料金は、法律上の取り扱いが異なるということです。
例えば、毎月の携帯電話料金が9,000円だったとします。
- スマホ本体の分割代金:4,000円
- 通信料金:5,000円
この場合、端末代金4,000円は、スマホ本体を購入した際の割賦契約に基づく支払いです。
一方、通信料金5,000円は、通話やインターネットなどの通信サービスを利用するための料金です。
端末の分割払いには信用情報機関の情報が関係することがありますが、通信契約は必ずしも同じ審査基準ではありません。したがって、借金が増えたという理由だけで、現在利用しているスマホが直ちに使えなくなることはありません。ただし、分割代金の支払いが遅れたり、通信料金を滞納したりすると、信用情報への影響や通信サービスの利用停止につながる可能性があります。
スマホの分割払いを延滞すると信用情報に影響する
スマホ本体を分割払いで購入すると、割賦契約に関する情報がCICなどの信用情報機関に登録される場合があります。そのため、端末代金の支払いを長期間延滞すると、信用情報に延滞の事実が登録され、将来のローンやクレジットカードの審査に悪影響を及ぼす可能性があります。
一方、通信料金だけの滞納は、原則として端末の割賦契約に関する信用情報とは別に扱われます。
ただし、通信料金をクレジットカードで支払っている場合、カード代金を延滞すると信用情報に影響することがあります。
債務整理するとスマホの分割払いはどうなる?
多重債務を解決する方法には、任意整理・個人再生・自己破産があります。
どの手続きを選ぶかによって、スマホの分割払いの取り扱いも変わってきます。
任意整理の場合
任意整理は、司法書士や弁護士が債権者と交渉し、将来利息の減免や分割返済などについて合意を目指す手続きです。
任意整理では、原則として交渉する債権者を選ぶことができます。
例えば、消費者金融3社とクレジットカード2社から借金があり、携帯電話会社への支払いには問題がない場合、携帯電話会社を任意整理の対象から外す方法が考えられます。
その場合、従来どおりスマホの分割代金と通信料金を支払い、利用を継続できる可能性があります。
ただし、携帯電話会社の関連クレジットカードやキャリア決済サービスを利用している場合には、契約関係によって影響が及ぶこともあります。
個人再生の場合
個人再生は、裁判所を通じて借金を一定の基準に従って減額し、原則3年間で返済していく手続きです。
個人再生では、スマホ本体の分割残債も原則として再生債権に含まれます。
そのため、ほかの借金と区別して、スマホの分割代金だけを自由に返済し続けることはできません。
特定の債権者だけを優先して返済すると、債権者間の公平性が問題になる場合があります。
もっとも、分割残債があるからといって、必ずスマホが回収されたり、通信契約が解除されたりするわけではありません。契約内容や料金の支払状況によって取り扱いが異なります。
自己破産の場合
自己破産は、裁判所に申し立て、免責許可が確定することで、原則として借金の支払義務を免除してもらう手続きです。自己破産の場合も、スマホ本体の分割残債は原則として破産債権になります。
そのため、スマホの分割代金だけを優先して返済することは避ける必要があります。
ただし、自己破産をしたからといって、必ず携帯電話を解約しなければならないわけではありません。
端末代金の支払いが完了しており、通信料金の滞納がない場合には、引き続き利用できる可能性があります。
また、スマホ本体も通常の生活に必要なものであり、自己破産によって必ず取り上げられるものではありません。
ただし、高額な端末や所有権留保のある割賦契約などでは、個別の確認が必要です。
多重債務でもスマホを使い続ける5つの方法
それでは、多重債務になった場合でもスマホを使い続けるには、どうすればよいのでしょうか。
ここでは、具体的な5つの方法をご紹介します。
① 現在使っているスマホをそのまま利用する
最も簡単なのは、現在使っているスマホをできるだけ長く利用することです。すでに端末代金の分割払いが完了しており、通信料金にも滞納がなければ、債務整理後も利用を継続しやすくなります。
最近のスマホは性能が高く、数年間使用できる機種も珍しくありません。
新しいスマホを購入すると大きな出費になりますので、借金問題を解決するまでは、現在の端末を大切に使うことをおすすめします。
② スマホ本体は一括払いで購入する
債務整理をすると、一定期間は信用情報の影響によって、スマホ本体の分割購入が難しくなる場合があります。
しかし、分割払いの審査に通らなくても、スマホを購入できないわけではありません。
現金や利用可能な決済方法で一括購入すれば、端末の分割審査を受ける必要はありません。
例えば、最新の高額なiPhoneを購入するのではなく、比較的安価なAndroid端末や中古のSIMフリースマホを選ぶ方法があります。ただし、生活費や債務整理の費用を圧迫しない範囲で購入することが大切です。
③ 格安SIMに乗り換える
多重債務で毎月の返済に悩んでいる場合には、通信料金そのものを見直すことも重要です。
例えば、毎月8,000円の通信料金を支払っている方が、月額2,000円のプランに変更できたとします。
その場合、毎月6,000円、年間では72,000円の支出を削減できます。
格安SIMの中には、スマホ本体を購入せず、SIMカードやeSIMだけを契約できるサービスもあります。
SIMのみの契約であれば端末の割賦審査は不要ですが、通信契約自体の審査は行われます。
特に通信料金の未払いがある場合には、契約できないこともあるため注意しましょう。
④ クレジットカード以外の支払い方法を利用する
債務整理をすると、現在使用しているクレジットカードが利用できなくなる場合があります。そのため、スマホの通信料金をクレジットカードで支払っている場合には、支払い方法を変更する必要が生じることがあります。
携帯電話会社によっては、銀行口座からの口座振替に対応しています。クレジットカードが使えなくなっても、口座振替などの方法で通信料金を支払える契約であれば、スマホを使い続けやすくなります。ただし、支払い方法は携帯電話会社や料金プランによって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
⑤ 債務整理をする前にスマホの契約状況を確認する
最後に重要なのが、債務整理を始める前にスマホの契約状況を確認することです。
特に、次のような点を調べておきましょう。
- スマホ本体の分割代金はいくら残っているか
- 毎月の通信料金はいくらか
- 通信料金に滞納はないか
- キャリア決済や関連クレジットカードに未払いがないか
- 現在の支払い方法は何か
これらを確認しておけば、債務整理によってスマホの利用にどのような影響が生じるのか、事前に検討しやすくなります。特に個人再生や自己破産を検討している場合には、端末代金の残債を自己判断で一括返済せず、司法書士や弁護士に相談することが大切です。
ブラックリストに載るとスマホは契約できない?
ここで知っておきたいのが、いわゆる「ブラックリスト」には異なる仕組みがあるということです。
信用情報機関の事故情報
スマホ本体の分割払いを延滞したり、債務整理をしたりすると、その内容に応じて信用情報に影響が生じます。
その結果、スマホ本体の分割購入やクレジットカードの審査に通りにくくなる場合があります。
ただし、信用情報に問題があるからといって、通信契約そのものが必ずできなくなるわけではありません。
携帯電話会社の不払い情報
一方、通信料金を支払わずに契約を解除された場合には、携帯電話会社間で料金不払いに関する情報が交換されることがあります。この情報によって、別の携帯電話会社で新たに契約する際にも影響が生じる可能性があります。
つまり、スマホ本体の分割購入ができないことと、通信契約ができないことは別の問題なのです。
多重債務になった場合でも、この違いを理解して対策を考えることが重要です。
債務整理の前にスマホの残債だけ返済しても大丈夫?
スマホを使い続けたいからといって、債務整理の直前に端末代金だけを一括返済することには注意が必要です。
例えば、消費者金融への返済を停止している一方で、スマホの分割残債10万円だけを優先して支払ったとします。
このような返済は、個人再生や自己破産において、特定の債権者を優先する偏頗弁済として問題になる可能性があります。個人再生では清算価値などへの影響が問題となる場合があり、自己破産では免責判断などに影響することもあります。また、家族に名義変更すれば必ず問題を回避できるというものでもありません。
スマホを守るために行った行為が、かえって債務整理の手続きに悪影響を与えることもあります。
債務整理を検討している場合には、スマホの分割残債をどう扱うべきか、必ず事前に専門家へ相談しましょう。
まとめ|多重債務でもスマホを使い続けることはできる!
今回は、多重債務になった場合の携帯電話の分割払いと、スマホを使い続けるための方法について解説しました。
重要なのは、多重債務になったからといって、必ずスマホが使えなくなるわけではないということです。
スマホ本体の分割払いと通信料金は取り扱いが異なり、任意整理・個人再生・自己破産のどの方法を選ぶかによっても影響が変わります。
現在のスマホを使い続ける、安価な端末を一括購入する、格安SIMに乗り換えるなど、スマホを利用する方法はいくつもあります。一方、スマホの分割残債だけを優先して返済したり、安易に契約名義を変更したりすると、債務整理の手続きで問題になる可能性があります。
スマホは、仕事や家族との連絡に欠かせない生活必需品です。借金問題を解決するために、必ずしもスマホを手放す必要はありません。
大切なのは、現在の契約状況を正しく把握し、自分に合った債務整理の方法を選ぶことです。
多重債務で返済が難しくなっている場合には、一人で悩まず、早めに司法書士や弁護士などの専門家に相談しましょう。借金問題を解決しながら、生活に必要なスマホを使い続ける方法を検討していくことができます。
ここまでで、今回のブログ「多重債務で携帯電話の分割払いはどうなる?スマホを使い続ける5つの方法を解説!」の解説は以上になります。
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それでは、司法書士の久我山左近でした!












