こんにちは、「多重債務解決ガイド」のブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
「消費者金融2社から借りているけれど、これって多重債務?」
「何社から借りたら多重債務者になるの?」
「3社、4社と借入先が増えているけれど、このまま返済して大丈夫?」
複数のカードローンや消費者金融、クレジットカードなどを利用していると、「自分は多重債務なのでは?」と不安になる人もいるでしょう。
結論からいうと、「○社以上から借りたら多重債務」という法律上の明確な基準があるわけではありません。
2社から借りていても返済が困難になっていれば、多重債務の問題として考える必要があります。
反対に、借入先の数だけを見て危険度を判断することもできません。
重要なのは、借入件数だけでなく、借金総額・収入・毎月の返済額・金利、そして「借金を返すために借金をしていないか」です。
この記事では、多重債務とはどのような状態なのか、何社から多重債務になるのか、注意すべき危険な状態について
司法書士の久我山左近が詳しく解説します。
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社数だけでなく、借金総額・毎月の返済額・借入れの目的などを見ることが重要
多重債務とは、一般的に複数の金融機関や貸金業者などから借金を抱え、返済が困難になっている状態などを指します。
たとえば、
消費者金融A社 50万円
消費者金融B社 40万円
カードローンC社 80万円
クレジットカードのリボ払い 50万円
といったように、複数の借入れを抱えているケースです。
さらに、「A社の返済日にお金がないからB社から借りる」「B社の返済をするためにC社から借りる」という状態になると、借金問題はより深刻です。返済しているように見えても、実際には借金を別の借金へ移しているだけだからです。
多重債務は何社から?2社でも多重債務になる?
「3社以上なら多重債務」「5社から借りていたら多重債務者」などと思われることがありますが、法律上、借入先が何社以上なら多重債務になるという明確な線引きはありません。
したがって、2社から借りているケースでも多重債務の問題になる可能性があります。
たとえば、
A社 100万円
B社 100万円
合計 200万円
という借金があり、毎月の返済によって生活費が足りなくなっているなら、借入先が2社しかなくても注意が必要です。逆に、複数社に借入れがあっても、それぞれの残高が少なく、十分な収入があり、無理なく返済できている場合もあります。
つまり、「何社から借りているか」だけでは、多重債務の深刻さは判断できないということです。
3社・4社・5社と借入先が増えるほど注意が必要
明確な社数の基準はありませんが、借入先が増えるほど返済管理が難しくなる傾向があります。
たとえば、次のようなケースを考えてみましょう。
| 借入先 | 借金残高 | 毎月の返済額 |
|---|---|---|
| A社 | 80万円 | 2万円 |
| B社 | 60万円 | 1万5,000円 |
| C社 | 50万円 | 1万5,000円 |
| D社 | 40万円 | 1万円 |
| 合計 | 230万円 | 6万円 |
毎月6万円の返済だけでも大きな負担ですが、返済日がすべて同じとは限りません。
5日 A社
10日 B社
20日 C社
27日 D社
というように、毎月何度も返済日がやってくることもあります。
すると、「給料が入ったら返済でなくなり、次の給料日までの生活費が足りない」という状態になりやすくなります。
多重債務の危険度は「借入件数」だけでは決まらない
多重債務を考えるうえでは、社数よりも現在の返済能力を確認することが重要です。
たとえば同じ「3社から借入れ」でも、借金総額50万円・年収600万円の人と、借金総額300万円・年収300万円の
人では、返済負担がまったく違います。
そのため、次のような項目を総合的に確認しましょう。
借入件数
借金総額
金利
毎月の返済額
毎月の手取り収入
生活費
預貯金
延滞の有無
特に重要なのが、毎月の収支です。
たとえば手取り25万円で生活費が20万円、借金返済が8万円なら、毎月3万円不足します。
この状態では、現在の返済計画そのものに無理がある可能性があります。
一番危険なのは「借金を借金で返している状態」
多重債務で特に注意したいのが、返済のための借入れです。
たとえば、
A社への返済3万円
↓
手元にお金がない
↓
B社から3万円借りる
↓
A社へ返済
↓
翌月B社への返済も必要になる
というケースです。
本人としては「今月も返済できた」と感じるかもしれません。しかし、借金全体で見ればほとんど減っていません。
さらに翌月、B社への返済資金が足りなくなってC社から借りれば、借金を返すために借金をする自転車操業になってしまいます。借入件数が2社であっても、この状態になっているのであれば注意が必要です。
リボ払いも多重債務に含めて考えよう
「消費者金融は2社だけだから大丈夫」
と思っていても、クレジットカードのリボ払いを複数利用している場合があります。
たとえば、
消費者金融A社 80万円
カードローンB社 100万円
クレジットカードC社のリボ 50万円
クレジットカードD社のキャッシング 30万円
なら、実際には複数の債務を抱えています。
特にリボ払いは毎月の支払額を一定程度に抑えられるため、残高が大きくなっていることに気づきにくい場合があります。
「カードローンが何社あるか」だけでなく、リボ払い・キャッシングなどを含めた借金全体を確認することが重要です。
総量規制があるから何社でも借りられるわけではない
消費者金融などの貸金業者からの借入れには、貸金業法上の総量規制があります。
原則として、貸金業者から年収の3分の1を超える借入れをすることはできません。
たとえば年収300万円なら、貸金業者からの借入残高は原則として100万円までという考え方です。
ただし、銀行からの借入れなど、総量規制の対象にならないものもあります。
また、「もうA社から借りられないからB社」「B社も限度額いっぱいだからC社」と借入先を増やすことは、借金問題の解決にはなりません。
新しい借入先を探し始めた時点で、現在の返済方法を見直したほうがよい場合があります。
こんな状態なら借入件数に関係なく要注意!
次のような状態になっていないか確認してみましょう。
- 借金総額が分からない
- 何社から借りているのか整理できていない
- 毎月何度も返済日がある
- 給料の大部分が返済でなくなる
- 返済後に生活費が足りなくなる
- 生活費をカードローンで借りている
- リボ払いの残高がほとんど減らない
- 返済のために別の会社から借りている
- ボーナスがないと返済できない
- すでに返済が遅れ始めている
複数当てはまるのであれば、借入先を増やして乗り切るより、借金全体を整理することを考えたほうがよいでしょう。
多重債務になったらどうすればいい?
まず現在の借金を一覧にします。
借入先、残高、金利、返済日、毎月の返済額を書き出し、借金総額と毎月の返済総額を確認しましょう。
次に、毎月の収入から生活に必要な支出を差し引き、現実的に返済へ回せる金額を計算します。
それでも現在の返済額を支払えないのであれば、返済計画の見直しが必要です。
自力での返済が難しい場合には、任意整理・個人再生・自己破産などの債務整理を検討する方法があります。
任意整理では債権者との交渉によって将来利息などをカットし、返済計画を立て直せる可能性があります。
借金が大きく通常の返済では解決が難しい場合には、個人再生によって借金を大幅に減額できる可能性があります。
さらに、収入や財産の状況から返済そのものが難しい場合には、自己破産を検討することになります。
まとめ|「何社から?」より返済できる状態なのかが重要
多重債務には、「○社以上から借りたら多重債務」という法律上の明確な基準はありません。
そのため、2社からの借入れであっても返済が困難になっていれば、多重債務の問題として考える必要があります。
一方で、単純に借入件数だけを見て借金問題の深刻さを判断することもできません。
重要なのは、「何社から借りているか」ではなく、「現在の収入で無理なく完済できる状態なのか」ということです。
そして特に注意したいのが、「借金を返すために別の会社から借りる」状態です。返済のための借入れを繰り返していると、毎月返済していても借金全体が減らず、借入先だけが増えていく可能性があります。
「3社だからまだ大丈夫」「5社になったら債務整理しよう」と社数だけで判断するのではなく、返済すると生活費が足りない、借金が減らない、新たな借入れが必要になっていると感じた時点で、借金全体を見直すことが大切です。
ここまでで、今回のブログ「多重債務とは?何社から多重債務になる?借入件数と危険な状態を解説!」の解説は以上になります。
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それでは、司法書士の久我山左近でした!












